【TGS2023】自らの成長に向き合う少年たちの物語『少年期の終り』「PLAYISM」ブースレポート

朝比奈 / Asahina

2023/09/22

2024/05/26

2023年9月21日~9月24日に千葉県の幕張メッセにて開催されている「東京ゲームショウ 2023(以下、TGS2023)」に出展された、インディーゲームパブリッシャー「PLAYISM」のブースレポートをお届けしよう。

今回TGS2023では、同社が取り扱う14タイトルが出展された。
※リンク先はいずれもSteamストアページ

『Touhou Luna Nights』は、株式会社ハピネットのブースでの出展となる。

パブリッシャーのブースでは、同社が取り扱うタイトルが多数出展されているため、一度のイベントで全てを試遊することは難しいので悩ましい限りだが、今回、筆者が試遊した出展タイトルは『少年期の終り』だ。

少年期の終り

少年期の終り』は、インディーゲームレーベル"WSS playground"がプロデュースし、ゲーム制作サークル"ブリキの時計"が手掛ける、ジュブナイルSFホラーアドベンチャーゲームだ。

2023年9月10日に配信された「PLAYISM Game Show 2023.9.10」にて、WSS playgroundとPLAYISMの共同パブリッシングタイトルとなることが発表されたばかりで、注目されている方もいらっしゃることだろう。

2ヶ月に1話という連載形式で配信されることとなる本作は、Steamにて早期アクセス(Early Access)で2023年秋に連載開始が予定されている。

早期アクセスに関する詳細はこちらをご覧いただきたいが、シンプルに説明すると、まだ開発段階にあるゲームを完成前に販売することだ。開発者にとっては資金とフィードバックを得ながら開発を継続でき、プレイヤーはその支援ができるという仕組みとなっている。

本作では、機械仕掛けのオーバーロード「R・カレルレン」によって「人間」として最低の価値であると定められた少年ジョバンニが、自らの生存を賭けて、変わり者の天才少年カムパネルラと共に銀河鉄道で旅立つ。

2人は宇宙の果てにある目的地「紅きサザンクロス」を目指す旅路の中で、さまざまな世界に立ち寄り、その有り様と、自らの成長に向き合っていくというストーリーが展開されるようだ。

作家"宮沢賢治"氏の「銀河鉄道の夜」と、SF作家"アーサー・C・クラーク"氏の「幼年期の終り」からインスパイアされているとのことで、さまざまな要素からもそれが感じられる。可能であれば、その両方に触れておくとより物語を楽しめるかもしれない。

今回の試遊では、ゲームの冒頭と見られるシーンから"15分間"という制限時間の中でのプレイとなった。ジョバンニを操作する形で、現在の彼がどのような境遇にあるのかが、短時間ながら十分に体験できるものとなっていた(カムパネルラと直接出会うことはできなかったが)。

ジャンルとしてはアドベンチャーだが、テキストを読ませることが中心という印象で、丁寧に物語が描かれていくだろう。およそ10ヶ月の早期アクセス期間において、全5話からなる連載形式が予定されているということなので、今後の展開が楽しみなタイトルだ。

なお、今回試遊した際にオリジナルノベルティグッズ「切符型カード」を頂戴することができた。本作に限らず、どのグッズも力を入れて作られているので、こうしたものをもらえるのもイベントの醍醐味だろう。

会場に足を運ばれた方は、興味のあるタイトルをぜひチェックしてみてほしい。

Boyhood’s End on Steam
Boyhood’s End is an adventure game following Giovanni, the boy with the lowest human score in the universe, and Campenella, the delinquent genius, and their journey on the galactic railroad regarding the "human" and "inhuman".

PLAYISM Game Show

出展タイトルの最新情報については、2023年8月20日に配信されたオンラインイベント「PLAYISM Game Show 2023.8.20」と、2023年9月10日に配信された「PLAYISM Game Show 2023.9.10」にて詳しく紹介されている。

弊誌でも記事に取り上げているので、併せてご覧いただければ幸いだ。

良質なインディーゲームを世界に届ける「PLAYISM Game Show 2023.8.20」9タイトルの最新情報が公開
2023年8月20日、インディーゲームパブリッシャー「PLAYISM」が取り扱う最新タイトルを紹介する番組「PLAYISM Game Show 2023.8.20」が、YouTubeとニコニコ生放送にて公開された。
良質なインディーゲームを世界に届ける「PLAYISM Game Show 2023.9.10」9タイトルの最新情報が公開
2023年9月10日、インディーゲームパブリッシャー「PLAYISM」が取り扱う最新タイトルを紹介する番組「PLAYISM Game Show 2023.9.10」が、YouTubeとニコニコ生放送にて公開された。
基本情報 少年期の終り
開発 WSS playground, ブリキの時計
販売 WSS playground, PLAYISM
配信日 2023年秋 連載開始予定 / 日本語有り
定価 未定(Steam
基本情報 PLAYISM
公式サイト playism.com
公式X(旧Twitter) @playismjp

この記事で紹介されているゲーム

EDEN.schemata();

アドベンチャー

インディー

2024
日本語対応

少年期の終り

アドベンチャー

早期アクセス

2024年9月6日
日本語対応

カニノケンカ・ニ Fight Crab 2

アクション

早期アクセス

インディー

2024年2月13日
日本語対応
¥1,480

探偵死神は誘う

インディー

アドベンチャー

2024年5月25日
日本語対応
¥1,200

Refind Self: 性格診断ゲーム

インディー

アドベンチャー

カジュアル

2023年11月14日
日本語対応
¥920

ファントムローズ2 サファイア

インディー

ストラテジー

2023年10月30日
日本語対応
¥1,980

恐怖の世界

インディー

RPG

2023年10月20日
日本語対応
¥2,420

SCHiM - スキム -

インディー

カジュアル

アドベンチャー

2024年7月18日
日本語対応

The Star Named EOS ~未明の軌跡へ~

インディー

アドベンチャー

2024年7月23日
日本語対応

ジャーニーレコード

インディー

アクション

アドベンチャー

To be announced
日本語対応

メタルブリンガー

インディー

アクション

2025
日本語対応

電気街の喫茶店

RPG

カジュアル

インディー

シミュレーション

Coming soon
日本語対応

BREAK ARTS III

アクション

レース

インディー

スポーツ

To be announced
日本語対応

Touhou Luna Nights

インディー

アクション

アドベンチャー

2019年2月26日
日本語対応
¥1,840
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発売日2024
ジャンル
アドベンチャー
インディー

カテゴリ
シングルプレイヤー
ストアページリンク

EDEN.schemata();

『EDEN.schemata();(エデン・スキマータ)』は、手描きアニメで描かれるSFミステリーADVです。 繰り返しプレイすることで、次々に新たな事実が浮かび上がり、真相へと迫ります。新たな事実が明らかになるたびに、UIそのものが変化し、ゲームの前提が変化していく、新感覚のADVゲームです。

『EDEN.schemata();』は、「首のない死体」、「密室」の研究室、「手足のないアンドロイド」の容疑者兼ヒロイン……、そして「記憶喪失」である主人公が目覚めるところから始まるマルチエンディングSFミステリーADVです。ゲーム内の行動によってゲームデザインがUIとともに移り変わっていくのが特徴です。
スチームパンク風で独特の色合いのアートワークと、全編にわたって動くキャラクターアニメーションが特徴ですが、それはすべて一人のアニメーターによるものです。



円居挽(「ル・ヴォワール」シリーズ・「虚月館殺人事件(Fate/GrandOrder)」)が書き下ろすマルチエンディングシナリオは、繰り返しプレイすることで、次々に新たな事実が浮かび上がり、真相へと迫ります。新たな事実が明らかになるたびに、UIそのものが変化し、ゲームの前提が変化していく、新感覚のADVゲームです。

Story


「また会いましたね、はじめまして」
「博士」と呼ばれる首なし死体を前に、
アンドロイドの「イヴ」から語りかけられるあなた。

すべての記憶を喪失している「あなた」は、
「博士」殺害の容疑者であるアンドロイドの「イヴ」と共に、
この事件の真相を解き明かさねばならない。
 
閉ざされた研究室の中で、繰り広げられる推理と、次々と明らかになる事実。
 
ゲームでしか挑めない、新しいミステリの形を、お楽しみください。

手描きアニメーションで描かれるキャラクター



主人公

記憶喪失で自分が何者かわかっていない。少し頼りない。


イヴ

アンドロイド。主人公が気がつくと「博士」の死体の前に佇んでいた。ヒロインにして、容疑者。


博士

イヴの創造主。主人公が目覚めたときには首なし死体となっていた。


ケル

統合法規インターフェース。罪を取り締まるAIのようなものだが、なぜか女児口調で煽り気味に話しかけてくる。

ゲームの進行によって変化するUI・ゲームデザイン




ゲームの進行に応じて、UIやゲームデザインも変化していきます。
ストーリーとUIが寄り添い、ゲームデザインが変化することで全編を通して新鮮な感覚のトリックを体感できます。

メインスタッフ・コメント


シナリオ:円居挽
『ルヴォワール」シリーズ
『虚月館殺人事件(Fate/GrandOrder)』

企画当初は「先人が散々掘り尽くしたミステリゲームの世界で今更自分にやれることがあるのか?」という気持ちでしたが、開発が進むにつれ「もしかするとゲームというメディアでならば理想のミステリを実現できるかもしれないな」と考え直しました。今回のコンセプトは「何度も解きなおせるミステリ」です。いわゆる多重解決とはまた違った、ゲームにしかできない謎解き体験をお楽しみ下さい。


ディレクション・開発:EIKI`
『幻走スカイドリフト』『終わる世界とキミとぼく』

ADVというのは実際の所ノールールの異種格闘技戦だと思います。鮮烈なビジュアルとシナリオに負けない新しいADVの常識破りをお届けします。

キャラクターデザイン・アニメーション:ゆたろう
「【東方手書き】さっきゅんライトでアニメ作ってみた」https://www.nicovideo.jp/watch/sm7905073
「【FRENZ 2015】東方妖々夢 ~the maximum moving about~ ショートPV風」https://www.nicovideo.jp/watch/sm27209687
ゲームのキャラクター表現、ことADV形式の立ち絵表現において今あえて手描きのアニメーションで動かす意義とは何だろうか?「おれには、これしかないんだ!」だけで終わらない答えをなんとか提示したいと思いながら、ADVのレイアウトでアニメーションが持つ快感や生らしさを発揮できるよう、描いています。

サウンド:RD-Sounds(凋叶棕)『サクラメント』(『バチカン奇跡調査官』ED)
『絶対的一方通行 ~Unreachable Message』(東方Projectアレンジ楽曲)
物語とは、つまるところ絵と音とお話の融合です。
ゲームシーン、操作、BGM、SE、ストーリー、ビジュアル……。ゲームにおいて「物語」を語るために、それら全ての融合のために、音からできることを突き詰めたいと思います。