超自然的な脅威が渦巻く世界を愛車と走るドライビングサバイバルADV『Pacific Drive』先行プレイレポ

朝比奈 / Asahina

2024/02/21

2024/02/22

本作はパブリッシャーKepler Interactiveと協働し、Indie Freaksが日本向けマーケティングの一部をサポートしています。

Pacific Drive』は、超自然的な脅威が渦巻く世界の秘密と脱出を求めて改造車で走り抜ける、ドライビング・サバイバル・アドベンチャーゲームだ。アメリカのシアトルを拠点とするゲーム開発スタジオ"Ironwood Studios"が手掛ける。

ある出来事により、太平洋岸北西部の半島にある隔離地域「ゾーン」に閉じ込められてしまった主人公。偶然見つけた廃車同然のステーションワゴンに乗り込み、協力者の手を借り、物資を集めて車を改造しながら脱出手段を探すために各地を駆け巡るのだ。

そんな、ドライビングサバイバルという2つの要素が融合したユニークな本作を先行プレイする機会を頂いたので、その魅力的な内容についてご紹介しよう。

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Face the supernatural dangers of the Olympic Exclusion Zone with a car as your only lifeline in this driving survival adventure! Scavenge resources, load up your trusty station wagon, and drive like hell to make it through alive.

愛車を駆ってゾーンを走り抜けろ

本作のゲームシステムは、物資と脱出手段を求めて各地を車で探索していく「ドライビング要素」と、過酷な超常現象に対抗するために物資を利用して車と拠点をカスタマイズしていく「サバイバル要素」が組み合わされたものだ。

拠点となるのは、ゾーン内唯一の安全地帯であるオートショップのガレージ。幸いにも、このゾーンが生み出されるきっかけとなった組織の元関係者だという協力者たちと無線が繋がるので、彼らの協力を得ながら探索を進めていくこととなる。

誤解のないように先にお伝えしておくと、本作はオープンワールドではない。広大なマップ上をシームレスに移動するのではなく、拠点に設置されたルートプランナーで目的地の危険度などの状況を確かめてから出発するとエリア移動。そのマップ内を探索して、無事戻ってくるというのが基本の流れだ。

ゲームの「メインミッション」として、その時々の目標が設定されているので、それを達成していくことでストーリーが展開していくわけだ。

▲より遠くを目指し、無事戻ることが大事

愛車と拠点をカスタマイズしよう

ゾーンには超自然的な脅威(アノマリー)が渦巻いている。近づくだけで局地的にダメージを負う場所。触れれば爆発する物体。強烈な嵐や雷。隔離された地域全体には街灯もないので、夜の闇でさえも危険を伴う。

主軸となるのは車での移動だが、その途中途中で施設や建物、オブジェクトを発見すれば停車して立ち寄り、主人公を操作して物資を回収していく。主人公はあくまで普通の人間なので素早く車に戻ったほうが良いが、車にもさまざまな要因でダメージを受けていく。

そこで重要なのが車体のアップグレード。物資を使ってパーツをクラフトし、より強固にカスタムしていこう。ただ、設計図がなければグレードの高いパーツを作ることができないため、割合的には修理や補給などメンテナンスのほうがメインになる印象を持った。

また、車のカスタマイズとは別に拠点設備にも手を加えることができる。

探索から持ち帰った物資の保管スペースの拡張や、ガソリンやバッテリーの補給速度アップ。より遠くのエリアを観測できるアンテナ設備など、積み重ねていく楽しみを感じられた。拠点とは便利だからこそ拠点なのだ。

▲車は全方位的にカスタム可能。手を加える部分は多い

難易度アクセシビリティは優秀だが……

筆者の主観では、本作の難易度はやや高めであるように感じた。

ゲームの難しさとはさまざまな要素で測られるが、本作においてはとにかく多くのことに目を向けなければならない部分に難しさがある。

例えば、リアリティさを演出するために、メニューを開いている最中でも常に脅威に襲われる可能性があって気が抜けない。燃料やバッテリーの残量、車体の劣化に気を配り、停車すればギアをパーキングに入れてエンジンを止めるという細かい動作も必要。

そこに敷居の高さを感じると手を出しにくくなってしまうが、その点で本作はそれぞれの要素を個別に調整可能。単純にEasy/Normal/Hardといった区切り方ではなく、好みに合わせて柔軟に調整できることは、多くのプレイヤーにとって歓迎できる形ではないだろうか。

▲ここに表示されているもの以上に調整可能な項目は多い

一方、そうした細かやなアクセシビリティから抜け落ちてしまっているものもある。それは「字幕の表示位置」だ。

ゲームや映画など、現在では世界共通で「画面の下部に横書き中央揃え」が主流だが――本作の表示位置は画面上部。習慣的に身体に染み付いた動作から外れるとやはり戸惑うもので、英語ボイスが聴こえて無意識に画面下に目をやり、あわてて字幕を探すシーンがしばらく起きてしまった。字幕を捉えるのが遅れて流れてしまうこともあり、ゲーム本来の体験を損なう恐れがあることを開発チームにフィードバック済みだ。

▲決死のドライブシーンで慣れない位置の字幕を探している余裕がない

ドライブとサバイバルがバランス良く楽しい

そのように気になった部分はあるものの、幅広いプレイヤー層に向けての遊びやすさが考えられており、ドライブとサバイバルという2つの要素がバランス良く配置されているという印象を受けた。

先に触れたように意外と車を停車しての生身での探索シーンも多いので、常にドライブだけに集中できる内容をイメージしているとギャップを感じてしまうので注意が必要だが、地道に物資を漁ったり、設備を拡充したりしていくようなスタイルが好きな方にもオススメしたいタイトルだ。


基本情報 Pacific Drive
開発 Ironwood Studios
販売 Kepler Interactive
配信日 2024年2月22日 / 日本語有り
定価 3,400円(Steam
3,400円(Epic Games
4,180円(PlayStation 5

この記事で紹介されているゲーム

Pacific Drive

アドベンチャー

アクション

シミュレーション

レース

インディー

2024年2月22日
日本語対応
¥3,400
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発売日2024年2月22日
ジャンル
アドベンチャー
シミュレーション
アクション
レース
インディー

カテゴリ
シングルプレイヤー
Steam実績
フルコントローラサポート
Steamクラウド
ファミリーシェアリング
データ
ストアページリンク

Pacific Drive

このドライビング・サバイバル・アドベンチャーでは、車が唯一の生命線となり、オリンピック隔離ゾーンの超自然的な危険に立ち向かえ!資源を漁り、頼りのステーション・ワゴンに積み込み、地獄のようなドライブで生還を目指!

Deluxe Edition


Pacific Drive:Deluxe Editionで発進に備えよう!本バンドルにはゲーム本編に加えて、ステーション・ワゴンのカスタマイズに使える宇宙探検をテーマにした追加アイテムパックを収録。


ゲームについて

Pacific Driveは、車が唯一の仲間となる一人称視点のドライビングサバイバルゲームです。非現実的な太平洋岸北西部を進み、超自然的な危険に直面しながらオリンピック隔離ゾーンに立ち向かおう。荒野へ立ち入るたびにユニークかつ奇妙な試練が待ち受けていて、拠点となっている放棄されたガレージから車を修理・アップグレードすることが可能。貴重な資源を集め、ゾーンに残されたものを調査し、襲いくる予測不可能な環境を生き残る術を学びながら、長きに渡り忘れられた謎を解き明かせ。

特徴

  • ゾーンを旅するたびに移り変わる世界で、奇妙な危険に立ち向かい、嵐を抜け出す
  • あなたの車、あなたのやり方 ‐ 資源を漁って新たな装備を作ったり、自分好みのワゴンを組み立てよう。様々な改造や車両部品を試しながら、危険な大地を進み、スタイリッシュに決めろ。
  • 異常現象に満ちた太平洋岸北西部。そこに眠る、廃れた研究所区域「オリンピック隔離ゾーン」の謎を解き明かせ。
  • Wilbert Roget IIが手掛けるオリジナル楽曲と20曲以上の認可済み楽曲を収録。

生き残りをかけたドライブ

容赦のない残酷な世界に向かい合うのは、君と相棒のステーションワゴンだけだ。オンロードでもオフロードでも、生き延びるには替えのタイヤだけでは足りない。
信頼できるワゴンはをアップグレード、強化することを通じて自らを守るこだとはできるが、車はかなりのダメージを受ける覚悟をしておいた方がいい。放射線に汚染されるゾーンを生き抜くためには、タンクを常に満タンにし、ボディパネルの強度を確保する必要がある。自分の限界まで追い込みます‐ 修理は臨機応変に。物資を見つけては漁る。走る要塞を改造し、忍び寄る危機を乗り越えていけ。

ゾーンを調査

秘密組織「ARDA」が残した実験の痕跡はゾーン全体に散らばっていて、その謎を解くのは簡単ではない。どこに行っても異常現象があるんだ。歪んだ自然が生み出した超現実的な力がサバイバルをより困難に...あるいはより興味深いものにする。陰に紛れるシルエット、迫り来る鉄片の塊、そして高々と聳え立つような土の柱、どのドライブも異次元危険に満ちている。その上、圧倒的な破壊力を誇るゾーンの嵐に肩を並べるものはない。アクセルを踏み込んで、できることなら逃げ切ろ…この迫り来る巨大な嵐は大地を八つ裂きにし、逃げ遅れたすべてのものを抹消してしまう。君がその生贄にならないことを祈るしかできない。

繰り返せ

地図を確認し、遠征に向けた装備を積んでゾーンへと乗り出せ。行く先々で資源を集め、データを収集するのだ。ゾーンの壁の内には、色んな種類の役立つ物資が見つかるはずだ。無事に帰還し、トランクに積めて持ち帰った物資を使い、車とガレージをアップグレード。異様な天候、容赦のない風景、そして実験的な残骸など、冒険するたびに新たな試練が待ち受けている。ゾーンにおける絶対ルールは「虎穴に入らずんば虎児を得ず」。中には最も危険なエリアでしか手に入れられない物資もある。ゾーンでは知恵を絞り、時間を無駄にするな。旅路は長いのだ。