倭寇という強大な敵に対して孤独に戦い抜く『The Last Soldier of the Ming Dynasty(平寇志)』

朝比奈 / Asahina

2023/10/12

2023/12/23

Indie Gemは、リリースを控える期待の作品群から、明日を煌めく原石のようなタイトルを発掘し、デモ版を元に紹介していくコーナー!


The Last Soldier of the Ming Dynasty(平寇志)』は、中国のインディーゲーム開発スタジオ"Circuit_Art"が手掛ける、中国の明朝を舞台に倭寇と1人戦おうとする兵士の姿を描いたアクションゲームだ。

2023年第4四半期のリリースに向けて鋭意開発中のタイトルとなるが、2023年10月10日~10月17日にSteamにて開催されている「Steam Nextフェス」でデモ版が配信されているので、今回はこちらをプレイした内容についてご紹介しよう。

倭寇を相手に1人戦う兵士の姿を描く

本作の舞台となるのは、中国史における明の時代。倭寇(主体ではないが日本の海賊も含まれる後期倭寇)の襲撃を撃退する任務を負った主人公たちの部隊だったが、嵐にあって船が難破してしまう。1人生き残り、倭寇の支配する島に流れ着いてしまった主人公が、それでも戦おうとする――というストーリーだ。

今回、筆者がプレイしたデモ版では、スタート地点でチュートリアルを受けてから、倭寇が支配する集落のようなところを進んでボス戦までを体験することができた。

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▲中ボス戦も手強く、プレイフィールは想像以上に良い印象だ。

主人公はさまざまな武器を扱えるが、デモ版では「長剣」のみ。縦方向の斬り下ろし・横薙ぎ・突きの3種類を組み合わせたり、コンボに発展させたりできる。製品版では槍・棒術・日本刀・野太刀・盾・二刀流など、武器種に応じたスタイルのバリエーションはさらに増えるそうだ。

これに、スタミナ消費のガードと回避を駆使することで戦いを繰り広げていく。

道中の敵は比較的弱めだが、中ボスやボス戦は打って変わって強力な相手として調整されていて、ほど良いゲームバランスを目指している印象を受けた。ソウルライクに代表される高難易度タイトルが多数を占める昨今では、こうしたオーソドックスな難易度のアクションはむしろ新鮮かもしれない。

デモ版の率直な感想

中国の伝統的な水墨画にインスパイアされているという本作のアートワークは、倭寇に支配されているという暗い背景のシーンにあっても、独特のグラフィックの鮮やかさや美しさを感じられた。

敵の攻撃パターンが限られているなど、まだまだ調整中とは感じるが、主人公のモーションもこだわりを感じられてアクションとしての手触りは良い印象だ。敵もガードを多用してくるので、相手の動きを見て攻撃手段を変えていく駆け引き感があるのは面白い。

製品版において主人公の扱う武器が増えれば、プレイヤー毎に好みの戦い方を探っていくことができるだろう。

一方、今作では回復アイテムは消耗品なのだが、例えばボス戦で倒されてしまっても補充されることがない。休憩ポイントの役割を果たす「鳥籠」に触れた際や、リトライ時には少数で良いので無条件に補充されれば再戦もしやすくなるはずだ。

開発中のタイトルにとって、こうした気になったポイントへのフィードバックやアイデアの提供は貴重な意見となる。デモ版はオリジナルの中国語と英語(機械翻訳)のみのサポートとなるが、興味があればSteamNextフェス期間中にデモ版をプレイして、ぜひ意見を投稿してみよう。

日本語サポートは検討中

パブリッシャーの2P Gamesによれば、現時点では日本語サポートを含めた日本市場での展開は検討中だそうだ。

かねてよりお伝えしていることではあるが、ウィッシュリストの登録数は特定の言語サポートの判断要素のひとつとなる。史実に則ったテーマだが、演義的な要素を感じられ、こうした遠い過去の出来事を扱った時代物を好む方も多くいらっしゃるのではないだろうか。

本作に期待を寄せる方は、気軽な気持ちで良いのでぜひウィッシュリストに登録しておこう。


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基本情報 The Last Soldier of the Ming Dynasty(平寇志)
開発 Circuit_Art
販売 2P Games
配信日 2023第4四半期 / 日本語無し(検討中)
定価 未定(Steam

この記事で紹介されているゲーム

The Last Soldier of the Ming Dynasty

インディー

RPG

アクション

アドベンチャー

2023年12月7日
日本語対応
¥1,700
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発売日2023年12月7日
ジャンル
アドベンチャー
アクション
RPG
インディー

カテゴリ
シングルプレイヤー
フルコントローラサポート
ファミリーシェアリング
ストアページリンク

The Last Soldier of the Ming Dynasty

明軍に掃討された倭寇の残党が複嶺島に集結し、明朝の朝廷を覆すを企む中、武術抜群の武将であるあなたは、誤って敵地に陥った。迫りくる危機を鎮めるため、一人で敵軍を防ぎ、島の住民を救うために進むことを決意しました。敵の攻撃を躱し、強い武技を使ってボスを倒そう。

開発者のメッセージ

「平寇志」は私たち5人のチームが独自に開発した初めてのゲームです。皆、ゲームに熱心ですが、経験不足のため、大規模なプロジェクトに無謀にも着手しました。多くの予想された機能は実現できませんでしたが、幸いなことに最終的にはゲームを完成させることができました。

各方面での経験不足から、「平寇志」は戦闘、美術、レベルデザインなど様々な面で問題があります。おそらく広くのプレイヤーに満足いただける作品にはならないかもしれませんが、私たちにとっては、この作品の正式なローンチは重要な達成です。

ここに、皆さんのゲームへのサポートと期待に感謝します。この旅路で皆さんと共に進むことができて嬉しいです。私たちは期待に応えるべく、努力を続け、皆さんの期待に添えるよう尽力します。


ゲームについて

「平寇志」は中国の明朝を舞台にした3Dアクションゲーム。

ゲームでは、戚継光の軍隊の一員として複嶺島を探索し、5個特徴的なボスを挑んで倭寇の陰謀を阻止する。美しい墨絵を手描きした世界に浸り、伝統的な兵器による戦闘の独特の美しさを体験し、このハードコアアクションゲームに挑戦してみてください。

倭寇との戦い

「平寇志」は明朝の嘉靖時代を舞台にしました。当時、南東海岸では倭寇が跋扈していた。戚継光将軍はこれらの海賊を攻撃するよう命じられました。 しかし勝利後、戚家軍が北に進軍すると、敗れた倭寇は再結集し、複嶺島で他の海賊と共謀して反撃の準備を整えた。



沿岸地域を守るために駐留し、特に海の平定を任務とする戚家軍の一員として、あなたは海域を巡回中、嵐に遭遇して船を難破させました。目が覚めると複嶺島にいて、村の外で何かが起こっています。剣を脇に置いて、あなたは島の奥深くに入り、倭寇の秘密の陰謀を暴き、解体し始めます。

手描きの美しい水墨画の世界

このゲームでは伝統的な水墨画のレンダリングが採用されており、草木から壮美な山々に至るまで、あらゆるシーンがまるで絵画のように見えます。墨で描かれた複嶺島に入って、雄大な景色の中で自由に戦います。 同時に、ゲームアートのデザインは古代中国の絵画のキャラクターのスタイルを参照しており、プレイヤーにさらに魅力的な視覚体験を提供します。

華麗な剣戟アクション

「平寇志」はプレイヤーの反応速度と戦士の直感を試されます。戦闘システムは、刺、薙払、斬撃という3つの基本的な攻撃を中心に展開します。攻撃だけ押すとすぐに負けるかもしれません、それで敵の攻撃を見極めることも大事です。敵の攻撃の方向を正確に予測することで、回避すろことができます。攻めの嵐の中で落ち着いて敵の動きを見極めれば、戦闘で無敗を保つことができます。



このゲームでは、近接武器から長距離の弓矢に至るまで、さまざまな戦闘スタイルが提供されます。 武器で敵の攻撃をブロックすることも、回避行動や反撃を利用することもできます。 敵に打ち勝つ鍵は、攻守の切り替えを素早く行い、相手の動きにうまく対抗することです。

歴史的な武器や防具

このゲームでは、プレイヤーが選択できるさまざまな武器や装備が提供されます。 兵器の各部分は、実際の歴史的文脈におけるその起源を反映するために、細心の注意を払って再現されています。



敵の武装を解除し、敵に対して武器スキルを利用することもできます。 熱心に練習し、敵のテクニックを習得し、それを自分の武器に応用することで、戦闘においてさらに強力になります。