2024年9月26日~29日(一般公開日は28~29日)にかけて、千葉・幕張メッセにて開催された「TOKYO GAME SHOW 2024 - 東京ゲームショウ2024(以下、TGS2024)」の出展作品より、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップしてご紹介しよう。
なお、基本的には今後リリース予定の開発中のタイトルや、ローンチから間もないタイトルを対象としている。
ネコ島を巡ってかわいいネコを撮影しよう
『ミキとネコの島 -Neko Odyssey-』は、ネコの島でネコの写真をたくさん撮って集める「ネコフォト集め」を楽しむカジュアルなアドベンチャーゲームだ。タイのゲーム開発スタジオ"SECRET CHARACTER"が手掛ける。
同スタジオではこれまで、画面越しに(プレイヤー自身は食べられない)美味しそうな焼肉を焼き続ける『焼肉シミュレーター』や、日本の不良学生が主役となるその名も『BANCHOU TACTICS』を手掛けてきたが、今作では一転して癒しのネコワールドが届けられることとなった。
本作のゲームシステムは、主人公ミキとなってネコ島を巡り、いたるところに居るネコの写真をスマホで撮影したらゲーム内のSNSへ投稿。キュートな写真には「イイね!(サムズアップ)」が集まり、SNSアカウントのフォロワーを増やしていくことが目的となっている。
と言っても、なにもバズることが目的ではなくて、フォロワーが増えれば島内のネコ情報や新たな撮影技術を教えてもらうことができるので、ネコに始まりネコに終わるネコ中心のサイクルというわけなのだ。
舞台となるネコ島は、日本のどこかにある島。私たち日本人プレイヤーがひと目で日本だとわかる雰囲気の町並みとなっていて、主人公とネコも含めて緻密なドット絵で丁寧に描かれている。
日本にはいわゆる「ネコ島」と呼ばれる場所がいくつもあって、宮城県の田代島や、瀬戸内海に浮かぶ青島など有名どころが結構ある。そんな場所のどこかがモデルとなっているのだろう。
小さな町だが散策可能な範囲は意外と広く、ちょっと歩けばそこかしこでネコと出会える。今回の試遊ではどの子もおとなしく写真を撮らせてくれたり、撫でることができたりしたが、信頼関係を築かないと写真を撮らせてくれない子もいるようだ。
屋外だけでなく、立ち並ぶお店にも入ることができるので、すぐには見つからないような場所に潜んでいるネコを探すことも楽しみの1つ。喧騒や殺伐さといったものからは無縁で、操作もシンプルなため何とも癒される平和なゲームという印象だった。ゲーム内で戦ってばかりの筆者の心も洗われるというものだ。
古き良き日本へのリスペクト
今回、TGS2024会場ブースでは、本作をパブリッシングするFlyhigh Worksの黄 政凱氏からお話を伺うことができた。
先述のとおり、本作を手掛けるタイの開発チームはこれまで「焼肉」と「番長」をテーマに描いてきたわけだが、今作の「ネコと女の子」を含め共通するのは、彼らが「日本人以上に日本が好き」だということ。
海外から理想的にイメージされる「古き良き日本」というものを彼らなりにリスペクトして、美しいものは美しく、かわいいものはかわいいままに描いている。これは、内側にいる日本人開発者には今ではなかなか作ることができないものだと話し、彼らのセンスとして磨き抜かれたものだ。
実際にウィッシュリストやセールスの傾向では、アメリカや中国など海外からの受けが良いのだそうで、理想とする日本が描かれていることへの称賛や共感といったものがあるのだろう。
『ミキとネコの島 -Neko Odyssey-』は、日本語をサポートしてSteamにて2024年のリリース予定で鋭意開発中だ。
なお、現在Steamでは体験版が公開されているので、本稿を読んで興味を持たれた方はぜひプレイしてみてはいかがだろうか。
基本情報 | ミキとネコの島 -Neko Odyssey- |
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開発 | SECRET CHARACTER |
販売 | Flyhigh Works |
配信日 | 2024年 / 日本語有り |
定価 | 未定(Steam) |