2024年9月12日、辺境の宇宙ステーションを舞台としたテーブルトークRPG風SFテキストアドベンチャーゲーム『Citizen Sleeper(シチズン・スリーパー)』のプレイヤー数が100万人を突破したことが公式X、および、Steamニュースにて報告された。
Steamにて本作がローンチを迎えたのは2022年5月5日。それから約2年半あまりでの快挙となる。
本作を手掛ける個人ゲーム開発者のGareth Damian Martin氏はこれを受けて「I really thought this game was going to be niche...(本来はニッチなものになるはずだったんだ)」と自身のXにてコメントしており、これほどまでにプレイヤーに受け入れられるとは想定していなかったことが伺えるだろう。
実際にPlayTrackerにてSteam版のデータを参照すると、本稿の執筆時点で推定プレイヤー数は110万人(プラスマイナス10万の誤差)を計測していることが確認できる。
なお、Steam以外にコンソール版(Nintendo Switch, PlayStation 4/5, Xbox One, Xbox Series X/S)においてもリリースされているため、実際のプレイヤー総数はより多いものとなりそうだ。
『Citizen Sleeper(シチズン・スリーパー)』とは?
『Citizen Sleeper(シチズン・スリーパー)』は、辺境の宇宙ステーションを舞台に繰り広げられるSFテキストアドベンチャーゲームだ。イギリスのゲーム開発スタジオ"Jump Over the Age"こと、個人ゲーム開発者のGareth Damian Martin氏が手掛ける。
プレイヤーは「スリーパー」と呼ばれる疑似生命体。あなたは自身を所有する企業から逃げ出し、辺境の宇宙域にある荒廃したステーション「アーリンの瞳」に流れ着いた。1人の労働者としてステーションを探索し、友人を選び、追いすがるように迫ってくる過去を断ち切って未来を掴むために行動していく。
テーブルトークRPGにインスパイアされたという本作のゲームシステムは、作中世界における1日のサイクルで発生するさまざまなイベントにおいて、アクションを起こす際にダイスを振り、その結果に応じて物語が変化していくものとなっている。
プレイヤーキャラクターはアクションに有利な結果を及ぼす生来のパーク(能力)や、強化ポイントと引き換えにスキルを習得することができ、ダイスという運要素だけに任せるのではなく、ある程度の得意分野のようなものを伸ばしていくことも可能だ。
本作の中に大小の物語が内包されているような構成となっていて、基本的にはその大部分をテキストベースで物語を読み進めていくこととなるため、SF小説を読んでいるような感覚で楽しめる。
一方で、一定の分野に特化したテーマ性のある内容だけに、筆者の感覚としてもMartin氏がコメントしていたように人を選ぶゲーム作品という印象だったのだが、これだけ受け入れられているのはひとえにテキストの巧みさが寄与しているのだろう。
なお、日本語翻訳は『Coffee Talk(コーヒートーク)』や『Sea of Stars』で知られる、英日ゲーム翻訳者の小川公貴氏が担当されており、そのクオリティの高さもご想像できるのではないだろうか。
2025年リリースを目指し、続編を鋭意開発中
現在、本作の続編となる『Citizen Sleeper 2: Starward Vector』が、2025年のリリースを目標に鋭意開発中。
プレイヤーが操作するキャラクターは1作目同様に疑似生命体の「スリーパー」となるが、今度は新たな舞台として、自らの宇宙船を駆り、乗組員と共に星系を巻き込む危機を乗り越えていくこととなる。その新たな物語の行く末にも注目していきたい。
基本情報 | Citizen Sleeper(シチズン・スリーパー) |
---|---|
開発 | Jump Over The Age |
販売 | Fellow Traveller |
配信日 | 2022年5月5日 / 日本語有り |
定価 | 2,300円(Steam) |
2,570円(Nintendo Switch) | |
2,640円(PlayStation 4/5) | |
2,350円(Xbox One, Xbox Series X/S) |