2024年7月19日~21日(一般公開日は20~21日)にかけて、京都みやこめっせにて開催された日本最大級のインディーゲームの祭典「BitSummit Drift(ビットサミット ドリフト)」の出展作品より、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップしてご紹介しよう。
なお、基本的にはリリース前の開発中のタイトルや、リリースから間もないタイトルを対象としている。
ケモミミ×香港×サイバーパンク
『アニマロイドガール』は、耳や尻尾が生え、少しずつヒトからケモノの姿へと変化していく1人の少女を見守る、ケモノ化少女育成アドベンチャーゲームだ。日本のゲーム開発スタジオ"パンドリ丼"が手掛ける。
なお、本作については、2024年3月に東京・吉祥寺にて開催された「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2024(TIGS2024)」でのブースレポートをお届けしているが、今回BitSummit Driftでは最新ビルドを体験できたのでそのフォローアップとなる。
舞台は近未来の香港。プレイヤーは血の繋がりのない少女を引き取ることになったが、彼女は徐々にケモノの姿へと近づいていく「アニマ化」が進行している。保護者として、そして、研究者として少女の成長を見守ることになるが――
少女を理想の姿に育てるか、彼女自身のなりたい姿になることを叶えるか。本作は、プレイヤーの葛藤と選択の先を見つめる物語となっている。
ポイント・アンド・クリックが基本となる本作だが、今回の最新ビルドの試遊体験版では、ストーリー展開と演出が大きくブラッシュアップ。背景やキャラクター、カメラワークのアニメーションが増加したとのこと。
もともとLive2Dの技術を使ったキャラクター表現が特徴であるため、動き自体はあったのだが、前回プレイしたTIGS2024の体験版と比べて「こんなに表情豊かだったっけ?」と感じるほどに表情や動きが加わっていて、少女がより生き生きとしている印象を受けた。
特に、マウスドラッグ操作で少女を撫でられるようになったことを聞き、実際に撫でてみたところそのリアクションがかわいく、こうして触れられる感覚も本作の新たな魅力と言えるだろう。PVで少女の心境を語るダイアログを担当されている、小岩井ことり氏の声が聴こえてくるかのようだった。
また、『グランディア』や『LUNAR』など数々のゲーム音楽を手掛けた岩垂徳行氏が参加されたとのことで、氏のファンにとっても期待の高まるニュースではないだろうか。
ゲーム内世界に登場する架空のラジオ局「クーロイドFM」が、現実のYouTubeでも展開されるというメタ的な仕掛けも面白く(Lo-FiなBGMが24時間配信される予定)、さまざまな試みが工夫を感じさせる。
着実に進化が見られる『アニマロイドガール』は、2024第4四半期のリリース予定で鋭意開発中だ。
基本情報 | アニマロイドガール |
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開発 | PANDRI-DON |
販売 | PANDRI-DON |
配信日 | 2024第4四半期 / 日本語有り |
定価 | 未定(Steam) |