アメコミ風アートワークが光る軽快なハクスラ&ローグライト『Lethal Honor - Order of the Apocalypse』【Steam Nextフェス】

朝比奈 / Asahina

2024/06/15

2024/09/14

Indie Gemは、リリースを控える期待の作品群から、明日を煌めく原石のようなタイトルを発掘し、体験版を元に紹介していくコーナー!


2024年6月11日~18日に開催される「Steam Nextフェス:2024年6月エディション」の参加タイトルより、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップしてご紹介しよう。

Steamにて定期的に開催されるイベント「Steam Nextフェス」は、近日登場予定のゲームの祭典。約1週間にわたり、多数の開発中タイトルの体験版が公開され、開発者のライブストリーミングが放送される催しとなっている。

Steam Next Fest: June 2024 Edition - Coming Soon
A celebration of upcoming games featuring demos, livestreams and more

クリーチャーのうごめく研究所から脱出しろ!

Lethal Honor - Order of the Apocalypse』は、戦闘重視のハックアンドスラッシュと、ローグライト要素を持った2.5Dアクション・アドベンチャーが融合したゲームだ。スペインのゲーム開発スタジオ"Viral Studios"が手掛ける。

プレイヤーは、世界中の超常現象を調査して破壊することを目的とした組織"Lethal Honor(リーサルオナー)"のエージェントとして、奇怪なクリーチャーのうごめく研究所からの脱出を目指して戦いを繰り広げていくこととなる。

本作のゲームシステムは、マップが自動生成される謎の研究所を舞台に、何度やられても繰り返し挑み続けて最終的には脱出を目指すというもの。少しずつ明かされていく、謎めいたストーリーの真相に迫っていくところにも注目だ。

今回の体験版では、そのストーリーの一端が垣間見れるチュートリアル部分を経て、本作の主軸である繰り返し遊べるローグライト要素の部分を楽しむことができた。

率直な印象としては、アクションが軽快なこと。全編を通して近接攻撃が主体となる主人公の初期武器は"カタナ"で、強/弱の通常攻撃と、攻撃と回避が一体化したようなダッシュアクションを駆使してヒット・アンド・アウェイで戦っていく。さらに、敵を引き寄せたり、範囲攻撃ができたりといったスキルを活用していくことも重要。

今回の体験版では切り替え可能な武器としてハンマーを入手できたが、溜めを必要とするものの、カタナよりも一撃に秀でていてモーションも変化する。その場でシームレスに2種類の武器を切り替えられるので、クリーチャーに合わせて戦い方を変えるのも面白そうだ。

舞台となる研究所は複数のフロアが連なっていて、現れるクリーチャーたちを殲滅したら次のフロアへと進む形式。そして、一定数クリアすると新たなステージをプレイヤー自身で選択して進んでいく。

フロアの構造は自動生成だそうだが、基本的には1フロア突破するごとに置いてあるBOXから、主人公の攻撃に特性を加えたり、能力をアップさせたりする「アーティファクト」や「モジュール」といったアイテムをランダムに入手しながら攻略していくものとなっている。

強敵と奥深い戦闘が待ち受ける

いわゆる「ボスステージ」に相当する場所では、それまでの雑魚とは打って変わって強力な相手との戦いが待ち受けており、ボス戦だけの特殊なギミック(オブジェクトを盾にして範囲攻撃を避けるなど)も使いこなしながら戦うことになる。

本作では敵が攻撃アクションを取る際に、その範囲が"予兆"として視覚的に表示される。ご存知の方は『FINAL FANTASY XIV』のバトルシステムに似たものと思っていただくとわかりやすい。

予兆がわかるなら避けるのは楽じゃないかと思うかもしれないが、見えていても避けられないことがあるのがこのシステムの面白さ。敵は1体だけとは限らないし、ギミックもこなしつつ、あの攻撃を避けるにはどうすれば良いだろうと一瞬一瞬で思考を巡らせる奥深さがある。

強敵を倒して先に進めれば良し。だが、力及ばずにやられてしまえば「拠点」からのやり直しとなるわけだ。

▲攻撃を繰り出そうとしている敵の手前に、扇状に広がって見えるのが"予兆"だ

拠点となる「覚醒ルーム」と呼ばれる場所では、ステージ攻略中に入手可能な"AIコア"というコストを支払うことで、主人公をアップグレードをしたり、次の周回時のマップに有利な要素を加えたりといったことができる。

リスクとメリットを天秤にかけるような選択もでき、覚醒ルーム内であれば自由に変更可能。繰り返し挑戦させるシステムなだけに、ストレスなく試せる仕組みというところなのだろう。

アメコミ風のアートワークが光る

本作で特に目を引いたのが、本稿のスクリーンショットでもご覧いただいているアメコミ風のアートワーク。全体的なビジュアルからしてそうなのだが、イベントシーンなどではそのままアメコミを読んでいるかのようで、ストーリーがより入ってくるような印象も受ける。

戦闘中にも、いかにもアメコミ風のオノマトペ(音や声を直接表す擬音語)が表示され、派手さや爽快感といったものにひと役買っている。もっと派手でも良さそうだが、そこはプレイヤーからのフィードバック次第といったところだろう。

本作がどういったストーリー展開を見せていくのか、製品版にも期待したいタイトルだ。

なお、本作は体験版から日本語をサポート。翻訳担当は、Eriko Hayashi氏とLina Mitsufuji氏の名前がクレジットから確認できる。一部に日本語化が不十分な箇所が残っているかもしれないが、バグ修正も含めて適宜アップデートしていくそうだ。


Lethal Honor - Order of the Apocalypse on Steam
This brutal and punishing roguelite game is set in an obscure world ravaged by an apocalypse. Fight your way through relentless battles and experience a story told through the lens of an 80s adult superhero graphic novel.
基本情報 Lethal Honor - Order of the Apocalypse
開発 Viral Studios
販売 HandyGames
配信日 2024年 / 日本語有り
定価 未定(Steam

この記事で紹介されているゲーム

Lethal Honor - Order of the Apocalypse

アドベンチャー

アクション

インディー

2024
日本語対応