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『コスモ・パイレーツ』は、宇宙を駆ける賞金稼ぎとなって冒険と探索を繰り広げる、デッキ構築型カードバトルとローグライク要素が融合したアドベンチャーゲームだ。ポーランドのゲーム開発スタジオ"BlackMoon Design"が手掛ける。
開発チームはこれまで、100タイトルを超えるHTML5製のWebゲームを制作。ブラウザ上でも手軽にプレイ可能なタイトルをメインにリリースしてきたが、本作が初のSteamタイトルになるとのことだ。
賞金首を追って銀河に繰り出そう
本作の舞台となるのは、タイトルどおりの宇宙。賞金稼ぎであるあなたはシップ(宇宙船)を駆り、賞金首を追って戦いを繰り広げていくこととなる。
プレイヤーキャラは、パーツを組み合わせて作るキャラクタークリエイト方式。ストーリーは必要最低限となっているが、数多くの手軽に遊べるタイトルを手掛けてきた同スタジオらしく、遊びに振り切ったスタイルと言えるだろう。
主軸となるゲームシステムは、冒頭でも触れたデッキ構築型のターン制カードバトル。攻撃や防御、回復などの効果を持った「カード」であらかじめデッキを組み、戦闘中は山札からランダムに引かれたカードを手札として、敵と戦いを繰り広げていく。
カードの使用にはリソースを消費し、"AP(アクションポイント)"と"PP(パワーポイント)"が必要。行動ごとにAPを1消費するため、最大AP3なら1ターンに3回行動が可能。APは毎ターン最大まで回復するのでわかりやすいが、重要になるのはPPの運用。
PPは専用のカードによって一定ポイントをチャージし、そのPPを消費して攻撃や防御、回復カードを発動させる仕組み。強力な効果を持つカードほど使用PPは多いが、PPは次のターンに持ち越し可能なので溜めておくことができる。つまり、戦略的な運用が求められるというわけだ。
敵の手札こそ見えないが、次に相手がどういう行動をしようとしているか。前回のターンでどのカードを使ったか。現在のAPとPPも表示されているので、そこから予測をしてこちらの行動を組み立てていく。そうした駆け引きこそが本作の醍醐味だ。
広大な宇宙を探索しよう
同ジャンルでは、開始地点から終点までを分岐するルートをプレイヤーが選択しながら進んでいくスタイルが多く見られると思うが、本作はシミュレーションRPGなどで用いられているマス目状のマップが用いられている。
開始時は表示されている範囲は狭いが、マップ上を移動すると霧が晴れるように広がっていく。移動する際にコストがかからず自由に探索できるところは、シンプルにプレイ時間の短縮にもなるのでプレイしやすいと感じる部分だ。
マップ上にはさまざまなイベントが発生するマスが配置されていて、最終的には敵の犯罪組織を見つけ出して壊滅させることでクリアとなるようだ。
シンボルエンカウントによって戦闘が発生するゾーン。ダメージを受けたシップを修理できる基地。カードの売買ができるショップ。より強力で新しいシップに乗り換えられたり、共に冒険するクルーを加えて戦力を増強したりも可能。もちろん、相手もどんどん強敵になっていく。
なお、本作はローグライク要素が含まれているため、戦闘中にシップ、またはプレイヤーキャラクターのHP(ヘルスポイント)がゼロになることで敗北するとスタートからのやり直しとなる。
その際には宇宙マップの踏破率もリセットされ、全体の構造やイベントの発生するマスの配置なども前回とは異なるものとなる。毎回新鮮な気持ちで冒険に繰り出せるので、飽きにくく長くゲームを楽しむことができそうだ。
基本情報 | コスモ・パイレーツ |
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開発 | BlackMoon Design |
販売 | BlackMoon Design |
配信日 | 2024年6月21日 / 日本語有り |
定価 | 1,980円(Steam) |