2024年3月2日~3日にかけて、東京・吉祥寺にて開催された「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2024(以下、TIGS2024)」の出展作品より、筆者が注目する魅力的なタイトルをピックアップしてご紹介しよう。
先行して弊誌でも紹介したとおり、第2回目となる今回はメイン会場として「武蔵野公会堂」と「吉祥寺東急REIホテル」の2会場での開催。出展総数は133タイトルにのぼり、さまざまな作品が取りそろえられていた形だ。
色違いのジェムを繋げてスキルを叩き込め!
『ANTHEM#9(アンセムナンバーナイン)』は、ジェムを組み合わせてスキルを繋ぐターン制のデッキ構築型ローグライトゲーム。均衡と調和による世界の安定的存続のために、人知れず戦う秘密結社のエージェントの活躍を描く。
プレイヤーが操る主人公ルービットは、そんな秘密結社に属するエージェント。世界秩序を脅かす者たちを粛清するために他者の精神世界に干渉できる異能を使い、ターゲットと戦いを繰り広げていくこととなる。
本作のゲームシステムは、ターンごとに配られる赤・緑・青の3色のジェムをパズルのように組み合わせ、デッキからスキルを発動して戦うというものだ。
鍵となるのはジェムの組み合わせ。各スキルは、例えば「赤・緑」「緑・青」「青・青」といった順にジェムを揃えることで発動する。配られるジェムの数には限りがあるが、「赤・緑」に連続して「青」を選ぶことで「緑・青」のスキルも発動できるという仕組みだ。
この場合のように、ジェムを繋げる順番によってジェムを節約しつつ複数のスキルを発動させるという戦い方ができ、これがパズルバトル風と表現される本作の特徴の1つだ。
ジェムはシャッフルして別の色に置き換えたり、温存して次のターンに回したりもできるので、そのあたりの戦略も考えどころだ。さらに、同じスキルでも発動するためのジェムを変化させる選択肢もある。
リソースを駆使して1ターン内でコンボを繋げていく戦略性と、スタイリッシュな演出によって生まれる爽快感が非常に魅力的なポイントだ。
確かに感じるブラッシュアップ
筆者は今回が二度目の試遊デモの体験となる。初回は2023年7月14日〜16日にかけて京都みやこめっせにて開催された「BitSummit Let’s Go!!」の試遊で、約8ヶ月越しの変化を確かめたいという思いもあった。
会場ブースでは、開発者のkoeda氏と、パブリッシャ―である集英社ゲームズの森田航氏からお話を伺えた。それによると、ここまでの開発期間は芯となるゲームデザインのブラッシュアップに注力してきたのだという。
コンボを繋げる面白さが本作の主軸だが、それだけとなってしまわないよう、例えば毎ターンの合間に選択式の強化要素として「ブレス」というシステムを入れることで戦略性が広がっている。これによって、攻撃力を高めて一気に攻めるか、防御を高めて安全を取るかといった新たな選択肢が生まれている。
実際にプレイした上で自然と「遊びやすくなっている」と筆者が感じた印象が、その成果を如実に表しているかのようだ。
『ANTHEM#9』は、Steamに対応し、2024年のリリースを目標に鋭意開発中だ。
基本情報 | ANTHEM#9 |
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開発 | koeda |
販売 | SHUEISHA GAMES(集英社ゲームズ) |
配信日 | 2024年予定 / 日本語有り |
定価 | 2,000円予定(Steam) |