2024年1月20日~1月21日に東京都立産業貿易センター 浜松町館で「東京ゲームダンジョン4」が開催された。
東京ゲームダンジョンは2022年に初開催され、個人や小規模なチームが制作しているインディーゲームの展示会である。主催者は、「Unityのもくもく会」なども主催する岩崎 匠史氏。今回の開催は4回目となる。
本記事では、筆者がこれまでご紹介してきたタイトルの中から、アップデートが加えられた2つの注目タイトルをご紹介しよう。
漢字インダストリー
『漢字インダストリー』は、漢字生産自動化ローグライトゲームだ。
プレイヤーは、漢字を生産する工場の経営者となり、部首とつくりなどの漢字の部品を組み合わせる機械を配置して、漢字工場の生産ラインを構築していく。
以前、筆者が別のインディーゲーム展示会で試遊した際のレポートはこちら。
漢字図鑑機能が登場!中国語にも対応
1月19日のアップデートでは、漢字図鑑機能が追加された。
プレイヤーが漢字を組み立てると漢字図鑑に追加され、生成回数、漢字の意味、音読みと訓読みなどを確認できるようになった。どんどん新しい漢字を組み立てて、漢字図鑑を埋めていこう。
また、中国語にも対応し、日本語の他に、英語、簡体字と繁体字が選択できるようになった。英語や中国語のネイティブの方の漢字学習にもオススメだ。
生産効率を下げるボトルネックを解消する喜び
今回、開発者のTsune Studioにお話をうかがった。元々、Factorioという自動化ゲームが大好きで、8年近くずっと遊んでいるのだそう。そこで、自分でも何かを組み立てて自動化するゲームを作りたいと考え、本作のアイデアがふと浮かんだのだという。
現在、本作で作ることができる漢字は140個。今後も新しい漢字の追加が予定されている。
ご自身が一番気に入っている部分は、ボトルネックの解消する喜びを体験できるところ。生成機や組み立て機、納入機を配置してひとつの漢字を組み立てるのは比較的簡単にできる。一方で、漢字の納入期限や残金に注意しながら目的の漢字を組み立てるのは容易ではない。
「残金が少ない」「納入まで時間がかかりすぎている」などの生産性が低下している部分(ボトルネック)を特定し、そこをいかに解消するか、さまざまな試行錯誤を経て必要な漢字を組み立てなければならない。そして、それが解消できたことによる気持ちよさをぜひ多くの方に体験してほしいとのこと。
本作は、中国語に対応したということもあり、台北ゲームショウ2024にも出展予定。現在早期アクセス版が公開されており、製品版の発表も2024年中に予定されている。
基本情報 | 漢字インダストリー |
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開発 | Tsune Studio |
販売 | Tsune Studio |
配信日 | 2023年9月27日 / 日本語有り |
定価 | 800円 (Steam) |
CultureHouse
『CultureHouse』は、カルチャーハウスという研究施設で、ジェニオという謎の生命体の育成を試みる育成アドベンチャーゲームである。
舞台は、20世紀のモダニズム住宅である研究施設カルチャーハウス。プレイヤーは、このカルチャーハウスで失踪した生化学者の研究を引き継ぎ、7日間で謎めいた生命体ジェニオを育てなければならない。
これまでに筆者がインディーゲームの展示会で試遊した際のレポートはこちら。気になる方は、併せてチェックしていただきたい。
ゲームの背景を知ることができる書物が追加
今回、追加されていた要素は大きく分けて2つ。ひとつ目は、書物『カルチャーハウス-イプセ邸-』である。
『カルチャーハウス-イプセ邸-』には、カルチャーハウスの持ち主であるイプセ博士の人となり、カルチャーハウスを設計した建築家ヤトロ・テロとイプセ博士の出会い、ヤトロ氏がカルチャーハウスを設計していた頃のエピソードが掲載されている。
今後も、このようなゲームの世界観や物語を描いた読み物をたくさん制作していく予定だそうだ。
ふたつ目の追加要素は、かわいいアヒルちゃんである。
本作では、カルチャーハウスの周辺に子豚などの本来空中に浮かんでいるはずではないオブジェクトを撮影するためのカメラを渡される。このアヒルちゃんは、そのひとつである。
積極的にインディーゲームの展示会に出展されている本作。次の出展予定は、1月26日~28日に東京ビッグサイトとオンラインで同時開催される「TOKYO XR・メタバース&コンテンツ ビジネスワールド」だそう。
2024年内には体験版の発表が予定されている。ウィッシュリストの追加はこちらから。
基本情報 | CultureHouse |
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開発 | futurala |
販売 | Kodansha |
配信日 | 2025年予定 / 日本語有り |
定価 | 未定(Steam) |